2022年10月28日の練習(13)~栁澤先生による2回目の指導~
いよいよ栁澤先生による2回目の指導です。前回8月19日の練習で数々の課題が出されているのでこれまでの練習の成果が試される時であり、また、合唱団単独では最後の直接指導となるため熱のこもった密度の濃い練習になりました。
最初にフィンランディアについてお話があり、中学生のころに出会ったが、その凄さを知ったのは指揮をするようになって勉強してからだとされ、凄さの例を2小節目で増6と言われる非常に特殊なハーモニーが使われている点について、曲が進んでいってここぞという時に使う増6を2小節目に使っているところに、シベリウスがどれだけこの曲に思いをかけているかが分かるとされ、パワーを秘めた思いのこもった作品であり、すごいパワーが聞き手に伝わり、作曲の手法としても非常に深さのある作品ですと語られました。
練習ではまず、練習符号Iから前半の終わりまでをやり、「(前半)最後のところはちょびっとだけリタルダンド(だんだん遅く)して」「練習符号Iのところは少し早めに、Lからは少しゆっくりたっぷり歌う」「koittaa、soittaaなど韻を踏んでいるところは同じ感じで」「(148小節)男声が入ってくるところ、乗り遅れない」などが課題に。後半では、「練習符号Oの2小節目(203小節)からは力強く」「(208小節)Allarg.(アラルガンド)はちょっとずつ遅くしていきながら音を拡大していくという意味だがkoittaaは短めに、(209小節)taaは8分音符位で歌い切る感じで」「最後は結構伸ばすので息をとっておく」などが課題とされました。
第九は、最初からやると最後の方ができなくなるとして後ろから練習することにして最初に練習符号S、795小節から終わりまでをやりました。「Deine Zauber~はピアノと書いてあるがもっとしゃべる。何十万の人が言っている感じで。クレッシェンドが不足。もっとクレッシェンドを」「(806小節)Alle MenschenのAは乗り遅れない」「Alle Menschen, alle Menschen, alle Menschen, alle Meまでは絶対に遅くしない。同じテンポで。Menはフェルマータの感じで伸ばして2拍目私がポンと落とすので、そこまで伸ばす」「814小節の2分音符は忘れて拍の頭でアイルトと言う」「(818小節~)Deine Zauber, deine Zauberは1個ずつはっきり言葉をしゃべる。ここは絶対に遅くしない。Alle Menschen,alle Menschen,alle Menschen, alle Menまではスピーディに、フォルテはキープしなくてもよいのでMenschenと収まる感じで。schenは小さくてよい」「(855小節~)言葉をはっきりしゃべる。Brüder!を大きく」「(915~916小節)Tochterまで音をつなぐ」「最後のfunken!は短く」など、前に向かってブロック単位で練習する都度沢山の課題が出されました。
濃密で懇切丁寧な指導により、栁澤先生が求めるフィンランディアと第九の合唱演奏の姿を示していただきました。次回の先生による練習は11月27日の合わせ練習(オケ合わせ)です。出された課題について各自自己点検して練習するとともに、それまでの4回の練習で内田先生はじめ諸先生の指導をいただき課題に着実に応えていきましょう。